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アニメとGAMEとマンガな日々

貧困のにおい ~パラサイト  



今日のアカデミー賞発表で、受賞が期待されている「パラサイト」、見てきました。
最近いろいろ気が滅入ることが多くて、ダウナーな映画は避けようと思っていたんですが、ぽつりと時間があきまして。
ボン・ジュノ監督の映画は他も見ていますが、「パラサイト」がいちばんわかりやすいかもしれないと思いました。

韓国は貧富の差が激しく、就職難は年々ひどくなるばかり。
富裕層の特権意識は、日本人には理解できないレベルのものがあります。
中国、韓国の富裕層って、貧困層のことは人とは思ってないフシがあり、彼らに”優しく丁寧”に対応するけど、実は人とも思っていない感じがします。
これは、あくまでも私が実際見たり体験したりしたことから感じたことなので、一概に全部がそうとは言えないとは思いますが。
日本や欧米の貧富の差による格差とは、またちょっと違うものがあると思ってます。

「パラサイト」、主人公一家は、善良な人たちでした。
仕事のない両親、大学に受からなかった兄妹。
努力してないとか、がんばってないとか、そういう事では片付かないものが韓国という国にあることをまず、頭に置かないとこの話、始まらないと思います。
韓国の就職難は本当に深刻で、受験戦争もすさまじいものになっています。
しかもかの国、誰もはっきりいわないけど、コネと金が横行してる国だから、コネも金もない家の子供は、どんなに優秀であろうが、最初から大きなハンデがある。
お父さんは礼儀をわきまえ、運転技術もしっかりとしたドライバーだし、お母さんは金持ちの家の家政婦すぐに出来るくらいの能力がある。
兄は、中学生の家庭教師ができるくらい勉強が出来るし、妹も同じ。
でも、彼らにはその能力を活かして生きる道はなく、善良であることは何の救いにもなりません。

彼らを雇うことになる富裕一家も、決して悪い人たちではない。
むしろ、善良な人たちといえます。
ただ、そこここに、見えない”上から目線”がある。
あの映画の中では、彼らはヒエラルキーのトップにいるので、そりゃあ当たり前なんですが。
あと、すべからく家庭教師になった男をたらしこむ娘のふしだらさも、興味ポイントだなと思いました。

主人公一家と金持ち一家のバランスを崩すのは、金持ち一家の家の地下に隠れ暮らしていた元家政婦の夫。
すでに精神がかなりやられてるっぽい彼と職を失ったその妻は、ヒエラルキーの最下層で、主人公一家の下にきます。
それによって、主人公一家は、今まで気が付かなかった自分たちの位置を確認することになる。
そしてそれが、金持ち一家に対する憎しみの種を作ることになります。

キィとなるのが、臭い。
運転手となったお父さんの臭いが耐えられないと言った金持ち父。
これ、お風呂にはいっていないとかそっちの臭いじゃないと思います。
象徴的に出ていた、半地下のおうちの窓ぎわに干されていた靴下。
いつまでたっても干されていたそれ、洗濯物がかわきにくいおうちのそれ、半渇きの服は臭くなります。
さらに、換気をしていない家には、こもった臭いがあって、それが衣服につく。
これ、特徴的な貧乏の臭いです。



同じ問題を、社会派な小説として描いているのが、「こびとが打ち上げた小さなボール」かなと思いました。
書かれたのはかなり前ですが、この時から韓国は同じ問題を抱えていたというのがわかります。
この本に描かれているのは、最下層の人々から見上げた富裕層で、「パラサイト」を見るにあたり、この本に描かれれていたものが想起されました。

救いようのない物語ですが、見終わった後、嫌な気持ちは残りませんでした。
個人的には、世間がなぜ、この映画にそこまで熱狂するのか、ちょっとわからなかったでした。

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Posted on 2020/02/10 Mon. 11:57 [edit]

category: 映画

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