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ホラーテイストのスタンドバイミー ~ It それが見えたら終わり



「It それが見えたら終わり」見てきました。
ホラー映画ではありますが、どっちかっていうと、ホラーテイストのスタンドバイミーみたいな感じの映画でした。
ホラー耐性強い私には、むしろ泣ける映画でありました。

突然行方がわからなくなった弟のことを、今も生きていると信じているビルは、いじめられっこな同級生たちのグループ、ルーザーズ(負け犬ども)のメンバーのひとり。
みんなとの楽しい夏休みの日々の中で、得たいの知れないものが、街の子供たちをさらい、死においやっていることにある日気づきます。

まず、ルーザーズの子供たちがとてもかわいい。
棒みたいに細くて吃音のビル、でぶっちょだが繊細で頭の切れるベン、ユダヤ教ラビの父を持つまじめなスタンリー、過保護な母親を持つ喘息もちのエディ、おしゃべりで毒舌家のリッチー、祖父の牧場で働くマイク、そして身持ちだしない子だと噂の耐えない女の子ヴィバリー。
彼らがとにかくかわいいです。
とくに、太っちょのベンがかわいい。
彼らがちゃんと、等身大の子供だというのが、この映画にはかなり重要でもあります。
ホラー映画にありがちな「だからお前、そこでそれやるのかよ」ってシーン、「あー、子供ならやるよね」になる。

しかしこの映画、まったくもって、子供向けじゃないのは、彼らが置かれるそれぞれの立場。
弟を失って、家や親が最もつらいものに変わってしまったビル。
厳しい父親の前で萎縮するスタンリー。
息子を病弱に仕立てることで、自分の保護下に置いているエディの母親。
マイクの両親は、ふたりとも火事で焼け死んでいます。
ベンは、どこへいっても友達ができない。
そしてヴィバリーは、父親から性的虐待を受けている。
これは、彼らをいじめまくるヘンリーも同じで、彼は高圧的な父親に翻弄され、抑圧されています。

ピエロは、そういう彼らの恐怖につけいってきます。
この映画、あくまでも子供として感じる恐怖なので、けっこうお茶目。
顔が変な絵の人物まんま襲ってきたり、おかしな動きをしたり。
私はうっかり笑ってしまいましたが、隣の席の女性はものすごいビビッてたので、人によってはとても怖いかも。

子供はやっぱり子供で、バカだし、あほだし、いろいろ足りないし未熟だし、本当にもう、ぐりぐりしたくなるくらいかわいいんですが、でも、彼らは彼らなりにものすごくがんばって生きていて、一生懸命考えていたりします。
その未熟で新鮮でピュアな心から生まれる恐怖と肉が、ペニー・ワイズの餌なわけだ。
恐ろしいあの場所で「あなたなんか怖くない」と言ったヴィバリーと、彼女を救うために、その恐怖をかなぐり捨てたルーザーズだからこそ、ペニー・ワイズと戦えたのだろうなと思いました。

自分、すっかりいい歳のオトナなので、こういう子供が出てくる映画見ると、いつも考えてしまうことがあります。
それは、「自分は、彼らのような子供を守る大人でいられるだろうか」ということ。
この映画には、彼らを守る大人はひとりも出てきません。
助けようとする大人もいない。
近所の人も、親も、彼らを守っていません。
刃物を向けられているベンを見ながらも、知らん顔で通り過ぎていく大人もいる。
私には、ペニー・ワイズより、そのことのほうが怖かったでした。
(ひとりだけ、ちゃんとした大人が出てきます。ベンに「外で遊べ」と言ったおばあちゃまな司書の人)

この映画は第一章で、彼らはまた27年後にあの街に戻ることになります。
公開は2019年の予定。
とても楽しみです。
でも、あの太っちょなベンにはもう会えないのかー・・・



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