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少年の心の闇 ~怪物はささやく



原作は児童文学。
現代は、「Monster Calls」です。
それを「怪物はささやく」と訳したのは、すごい。

重病の母親とふたりで暮らす少年コナーは、学校ではいじめにあい、母親の入院のために、気の会わない祖母の家で暮らすことになります。
母親の前ではつとめて明るく、真面目なコナーは、祖母には反抗的で、学校でも真面目に授業を受けていません。
そんなコナーが夜、部屋で絵を描いていると、家から見える老木が突然、木の巨人に姿をかえ、コナーに「3つの話をする。その後、お前自身の物語を語れ」と言ってきます。

ファンタジー映画なのかと思っていたら、確かにそういう部分もありますが、ファンタジーという感じでもなく。
根暗でひねくれたコナーに、哀れと想う気持ちはあっても、共感も共鳴もすることなく、淡々と進む物語に、「こんなもんか」になってそのまま終わっていくのかと思いきや。

ラスト、恐らく満席の館内全員、「え!!!」ってなったはず。
実際、隣の席の女性は、一瞬前のめりになったし、前の席の男性は明らかに驚いた様子をしました。
そして、その瞬間、全員号泣。
隣の席の女性は、声だして泣いてました。
終わった後、拍手がでました。

母親は死にかけている、離婚してすでに別の家庭をもっている父親は、コナーを引き取る気はない、厳しい祖母はコナーに冷たい、クラスメイトはコナーを殴り、蹴り、いじめまくる。
コナーは孤独で、孤立している。
とてもかわいそうな子供なんです。
なんですが、何かが見ている我々に、そう思わせない。

そんなコナーに、木の巨人が意味深長な物語を聞かせます。
見ている我々にも、それが何を意味するのかはわかりません。
しかし、物語が進むにつれて、少しづつ、物語の視点がかわっていきます。
それでわかってくるのは、すべてはコナー自身、自らが作っている問題なのでは?ということ。

そしてそのラストで、すべてが一変します。
みんな、コナーを大事に想っていて、愛しているということ。
それが、すれ違い、いき違っていたことがわかります。
それこそが、木の巨人がコナーに求めた、コナーの物語なのでした。

ラストは、こうやって書いていて、それで思い出しても、涙がでてきちゃうってなレベルです。
いやぁ、あれは、本当にやられました。

情に訴えることもなく、むやみにかわいそうな子供っぷりを描く映画でもありません。
そして、そのラストに意味されるものが何かという説明もありません。
それは、見た我々それぞれが、自分の中で考えることなのでしょう。

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