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極上のホラー ~プリースト 悪魔を葬る者

2017.02.27 (Mon)



Twitterでフォローしているホラー映画好きな方がお勧めにあげられていたので、探してみたところ、SP4でレンタルできたので見ました。

個人的に、エクソシズムにとても興味があり、関連書籍もいろいろ読んだりしています。
韓国はキリスト教信者が多いと聞いてはいましたが、韓国映画とエクソシスト映画っていうのがどうマッチングしてるのか、全然想像つかず、お勧めはいただいたものの、「どんなもんなんだろーかねー?」って感じでした。

見てびっくり。
ガチでエクソシストの映画で、極上のホラー映画でした。
すごかったし、素晴らしかったです。

悪魔にとり憑かれた女子高校生がいるという話が、教会上層部で話し合われる中、公式では否定されている悪魔祓いに、キム神父が向かうことになります。
彼の師は死の床にあり、助手は10人以上も逃げ去っている中、キム神父は神父学校に依頼をし、新しい助手を求めます。
選ばれたアガトは、学校内の問題児で、大きなトラウマを抱えていました。
記録を引き継ぐべく、前任者のもとを訪れたアガトは、前任者の異様な怯えを見、他の神父からは「気をつけろ」と警告を受けます。
そして、詳細を何も知らされないまま、アガトはキム神父とともに、悪魔にとり憑かれた少女のもとへと向かいます。

何知らない状態でも、十分ホラー映画として楽しめるんですが、エクソシストに関しての知識がちょっとでもあると、この映画、さらに面白くなります。
とにかく細かいところまで、きっちりかっちり、悪魔祓いが行われる際に起こることや、儀式の詳細などが描かれています。
しかも、字幕で出てこない韓国語の部分や、何気ない数字の表記、祈りの言葉の意味など、それぞれ符号があって、それに気がつくかどうかで、この映画の面白さが格段違ってきます。
ちなみに私は見た後、それについて解説してくれているブログでそれを見ました → ここ

前半、アガトがキム神父に会うまでは、ホラー要素はかなり薄いです。
薄いですが、散りばめられた断片が、後半部にすべてつながるので、ここでそれに気がつくかどうかが、後半の恐怖の幅を広げることになります。 
例えば冒頭、どうやらイタリアから派遣されたらしいカソリック神父たちが悪魔祓いをした後、なぜかカーチェイスになっています。
これ、この時点では何がなんだかわかりません。
わかりませんが、この時、彼らが車で引いた人間が、その後出てくる悪魔に憑かれた女の子です。
このシーン、祓われかけている悪魔が、その能力のすべてを賭けて、神父たちに戦いを挑んでおり、その信仰を試しているシーンだとわかるのは、映画の最後。
冒頭の神父たちは、結果的に女子高生を見殺しにしたことで、神への信仰に背くこととなり、悪魔祓いは失敗することになります。

また、アガトの前任者の助手が、いろいろ意味不明なことを言いますが、アガトが去るシーンで、彼の背中に赤黒い痣がたくさん浮き出ているのが映されます。
これが何を意味するのかも、悪魔祓いのシーンで明かされる。

一度逃げ出したアガトが、過去の自分、死んだ妹と対峙するシーン。
妹が死ぬ時、逃げ出したアガトは、靴を片方なくしていますが、悪魔祓いから逃げ出したアガトの両足には、靴がありません。
これも象徴的なシーンで、見ていて思わず「すごい」と言葉にしてしまいました。

エクソシストのシーンは、過去製作されたそっち系の映画のものとは、またちょっと違っています。
そこがけっこう斬新でした。
使われるアイテム、儀式の方式などアレンジされています。
こういうところ、欧米だとほとんど同じ描写になりますが、韓国という違う国での製作ということもあり、そういう宗教的には大胆なアレンジもできたんじゃないかと。

悪魔祓いのシーンは、一見の価値があるほどに凄惨、かつ実際のエクソシストの記録にあるものを踏襲しています。
これ、本当にすごい。
いやぁ、韓国映画、すげーわ・・・・・・と、感動するレベルでした。
怖いのが苦手な人だと、たぶんトラウマになるレベル。
そっちの向きが苦手な人は、夜見ないほうがいいです。

エクソシストというのは、その信仰心を試され、人としての善良さで戦います。
この映画でも、それがあちらこちらに出てきます。
かつて、イタリア人神父たちがたどりつけなかった場所へ、アガトがたどりつくのは、彼がその道程で誰も犠牲にせず、任務遂行のために何をしても許されるという欺瞞を持たなかったからです(それが冒頭につながるので、見ている人は気づく展開)。
そして、逮捕され連行される中、アガトのために「神の御使いをもってご加護を」と祈るキム神父、その祈りが、アガトの乗ったタクシーの運転手さんによって成されていたのを知ったのは、リンクに貼ったブログの方の解説を見てからです。
(ちなみに、タクシー車の番号も、聖書の一節に符号しているとのこと)

憑かれた女子高校生が、凄惨な悪魔祓いの最中に、朦朧とした意識の中でキム神父に言います。

「大丈夫。私がおさえているから」

いやぁ・・・・もうこの言葉に、思わず泣きましたよ。
この言葉は、「エミリーローズ」見ている人だったら、絶対泣けます。

そして、この言葉も、映画の中に出てくる「悪魔は犯罪者のように、その身を隠し、逃げる。なぜなら、自分の存在が知られることは、つまり、神の存在を浮き立たせ、人々の心をそちらに向けることになるからだ」という台詞につながっています。
これは、「エミリーローズ」のラスト、エミリーが聖母マリアに「なぜ、自分がこんな目にあうのか」と問うた時に、聖母マリアが彼女に答えたそれにつながっています。

個人的には、悪魔祓いに使われた子豚も、アガトに引き取られるまで、別の修道士にとてもかわいがってもらい、大事にされていたことも、悪魔祓いを成功させる大きな鍵になってるような気がしました。

予想をはるかに超えて面白く、そして素晴らしい映画でした。
ちなみに、悪魔に憑かれた女子高校生を演じた女優さんは、その年、助演女優賞を受賞しているんだそうです。
いやー、DVD買っちゃおうかなー。
もういちど、見たいなー。

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10:42  |  映画  |  Trackback(0)  |  Comment(0)

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