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ひとりの女性の成長物語 ~ブルックリン



絶対あなたの好きな映画よ!と複数の友人から言われて、見に行ってきました。

アイルランドの田舎で、意地悪な店主が仕切る雑貨店で働くエイリシュは、姉の薦めでアメリカに行くことになります。
神父の紹介で、高級デパートに職を得、女性専用の下宿に居をかまえて新しい生活に踏み出すエイリシュですが、慣れない都会の生活と人との関わりに、ホームシックに陥ります。
神父の薦めで簿記の学校に通うようになったエイリシュは、イタリア系移民のトニーと出会い、そしてつきあうようになります。
そんな中、故郷から、最愛の姉の突然の死の知らせが届きます。

友人たちが「ずっと見ていたいと思った」「抱きしめたい気持ちだった」と言っていたのが、よくわかりました。
最初は内気で自信がなかったエイリシュが、少しづつ自信を持つようになり、自分の才能を開花させ、そして自分で自分の生き方、生きる道を見出していく過程、それは私たちが歩いてきた道でもあり、そして歩く道でもあります。

派手な見せ場も展開もなく、カメラワークも地味です。
けれど、俳優陣はみな、その視線や微妙な表情で、その人のすべてを見せてきます。
イマドキよくある、わかりやすいやたら冗長な説明な台詞とかは、いっさいありません。
台詞が絶妙で、何気ない場面にも重要な意味合いが含まれています。
衣装からエイリシュの目まで、すべてに何かが表現されている。

エイリシュと関わる人たち、お姉さん、神父さん、下宿先の人々とのさりげない何気ない関わりにも、その人の思いやりや優しさがあって心が温まりますが、特筆すべきは、エイリシュが渡米する時に乗った船で同室になった女性と、職場の上司の女性。
素晴らしく美しい彼女たちが、あきらかに世慣れていない、ダサい女の子のエイリシュに見せる、細やかでとても大人な配慮があまりにもすてき。
そしてさらにすごいのは、あえて何も語らない彼女たちにも、それぞれの人生、それぞれの想いがあるということを、この映画はきちんと見せてきます。
亡くなったお姉さんが、閉鎖的な田舎町で埋もれていた妹に、どんな想いを託してアメリカに送り出したか、それがわかった瞬間、だーっと涙が出た。

姉の死で、故郷へいったん戻るエイリシュは、人生の大きな選択をすることになります。
自信をつけて垢抜けて、美しくなったエイリシュに、人々は注目します。
かつては彼女なんか、目の端にもかけなかった人たちが集まってくる。
姉を失った母は、彼女をアメリカに戻さないように、じわじわと固めてきて、姉がいた会社では、簿記の資格をとったエイリシュの優秀さに「うちで働いてほしい」と言います。
そしてついには、かつてはあこがれていた男性グループにいたひとりが、彼女に愛を告白する。

何人かの人が、実家を離れて東京でひとりで生活を始めた人や、留学などで外国にいった人には、ものすごく胸にせまる映画だと言っていました。

自分の生き方を選ぶ。
自分の生きる場所を選ぶ。
そのために、力をつける。
大事にしなければならないものを、見失わない。

この映画は、それを真摯に真面目に、心をこめて描いた映画でした。

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