orb

アニメとGAMEとマンガな日々
MENU

正統派和製ゾンビ映画 ~アイアムアヒーロー

原作未読。
あらすじは知ってました。

基本、邦画にはまったく期待していませんし、基本くそ映画と思ってて、たまさかよかったら奇跡!って気持ちで見るのですが、「アイアムアヒーロー」はその奇跡の方の邦画でした。

マンガ家のアシスタントしながら、鬱屈した日々を送っていた英雄、周辺ではインフルエンザがはやってるっぽいのが、さりげなく描かれています。
喧嘩した恋人からメールがきて、彼女のところに行くと、中にいるはずの彼女からは何も返事がない、扉もあけてくれない。
郵便受けから英雄が部屋の中をのぞくと、彼女がゆっくりと起き上がり、ばたりとベッドから落ちます。

ここからいっきに、怒涛のバンデミック描写にはいっていくんですが、素晴らしい!の一言に尽きます。
拍手です。

いきなり破られる平凡な日常、襲ってくる人々、何が起きたかわからないまま、逃げ惑う人々。
それがZQN(ゾキュン)と呼ばれるウィルスらしいとネットで拡散されてはいるものの、それがいったい何なのか、どう感染していくのか、どうなるのか、まったくわからない。
噛まれた人は、血管が黒く浮き出し、目が曇り、人々を襲いだす。
中には、異形に成り果てる人もいる。

このあたりの描写全部、邦画としては、かつてないほどにしっかりとやってくれていて、Twitterとかで見ると、ゾンビホラーと知らずに見た人々(なぜか大勢いた)が、超ビビるほどの出来とわかります。
ちなみに、ホラー映画やゾンビ映画が好きな人なら、「よくぞやってくれた!」の拍手喝采の出来です。

世界が一瞬にして崩壊するする様子を描いた前半から、今度は、逃げ延びた人々のシェルターでのいびつな生活が描かれます。
この部分も素晴らしい。
歪んだヒエラルキーと支配、生き延びた人たちにも、いろいろなタイプの人間がいるということをしっかり描いている。

つまり、前半は「28時間後」のようなバンデミックと混乱、そこから逃げ延びるロードムービーになっていて、後半はロメロに代表されるゾンビ映画の、立てこもり、生き延びようとする人々がどう崩壊していくかって映画になってます。

絵的にも、1枚の絵づらですべてを見せてしまうような手法がとられていて、そこで何が起きたのか、見ている我々に読み取らせる。
この手法は他にもいろいろ取られていて、英雄から散弾銃を奪った男が、反動で自分がふっとんだり、まったく当たらないのに対し、英雄が見事に感染者をしとめていくことで、許可証をもって趣味としてそれを日常使っていた英雄の特性が活かされますし、途中、むやみに発砲した人々に、「管理がまったくなってない」と英雄がつぶやくことで、彼がきちんと残弾数を考えながら使用していることがわかるし、日常使用していた人にしかわからない部分が浮き上がる。
また、銃をもっていてもなかなか使わない英雄、なんで?って聞かれて、「公共の場所では、銃刀法違反になっちゃうから」といい続けますが、それを使うしかない状態なんだと理解するまでのプロセスがきちんと描かれている。
アメリカと違って、日本は銃の使用は禁止されているわけで、アメリカのゾンビ映画みたいに、人々が普通に銃を携帯しているわけはなく、さらにそれを使用する習慣は基本、みんなもっていません。
そして、英雄がそれで人(正式には人であったもの)を撃つまでの流れも、すごくちゃんと描かれている。
こういう部分、過去のゾンビ映画で描いたものは、私が知る限り、ありません。

ゾンビの造形も素晴らしいです。
過去にあったゾンビの造形とはまったく違っていて、感染した時点で、モンスター化する人たちがいて、それがとっても素晴らしい>人によっては、とっても気持ち悪いと思うwww
さらに、過去の記憶や固執した部分に捕らわれているという設定なので、それぞれ特性があります。
感染してどんどん変貌していく状況も克明に描いているし、ラスボス級の陸上選手にいたっては、見た瞬間「ひゃっふー!」ってなりました。

ラスト、すさまじい血まみれの展開ですが、手抜かりなしで描写しているにも関わらず、えげつなさ、なし。
見ていて、「英雄、すげーエイムだな!!」と思いました。
もう、見事にヘッドショット決めまくってる。
この血まみれシーンも見事です。
ドラマもあり、よくぞやってくれた!と、ホラー映画ファンとしてはスタンディングオベーション!!

Twitterで感想見たら、「グロすぎ」「見ないほうがいい」「見て後悔した」とか大量に並んでいましたが、彼ら全員、この映画がゾンビホラー映画だとはまったく知らず(予告見りゃあわかるだろうに)、「ちはやふる」「コナン」「テラフォーマーズ」とこれで、どれ見る~?とかやってる層で、「アイアムアヒーロー見た」って書いただけで、あとは自撮った写真添付してる人たちなので、彼らがどう感じたかななんてガン無視していいと思ってます(断

むしろ、そういう意見の多さに、この映画の出来が不評で終わってしまったら、それこそ罪!
ホラー映画好きは絶対見るべきだし、日本でこの映画作ったってのは、すごいことだと思います。
続編は作らなくていいが、この映画が描いたレベルのホラーやバイオレンス映画を、今後も作ってほしい。

ちなみに、ホラーとスプラッタが大好物な私が言ってもまったく説得力ないですが、残酷描写はないので、精神的負担はさほどにはないかと。

最後にこれだけは言いたい。
R15ばんざい!!!


スポンサーサイト

該当の記事は見つかりませんでした。

Leave a reply






管理者にだけ表示を許可する

Trackbacks

trackbackURL:http://orbyano.blog75.fc2.com/tb.php/4423-7ffcf3d9