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アニメとGAMEとマンガな日々
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読書の秋


いろいろ落ち着いてきたこともあってか、本読みたい!ってなって、色々読んでました。



村上龍の「はじめての夜 二度目の夜 最後の夜」は、40代の作家が、九州のかつての同級生で初恋の相手でもあった女性と再会する話です。
ぶっちゃけ、あるあるな不倫話ではあるんですが、ただの不倫恋愛話じゃないのは、さすが村上龍。
彼が彼女の中に見たのは、かつて好きだった女の子でもなく、魅力的なかつての同級生でもない。
まだ破天荒な少年だった頃の自分が持っていた、色々な想い、それが内包していた一番清廉な想いです。
だからこの話には、恋愛も肉欲も欠落してる。
欠落した肉欲を、この小説は、ふたりが共に食べている豪華な食事に集約させています。
恋愛がないから、男は日常生活に戻ると、彼女を思い出すことはありません。
でも、有名高級レストランでたまに食べる、産地から特別に取り寄せ、有名シェフの手で作られた味わい深い食事が、彼女の存在と直結してる。
大人の話だよなぁ・・・としみじみ、読みました。



ケン・リュウの「紙の動物園」は、書店で見つけて、久しぶりに本サーチにひっかかったので買ったのですが、あとで、かの又吉さんが推薦して今すごく売れてるって聞いて、虚脱しました。
いや、素晴らしい小説なんだが、普段本読まないような人たち(「火花」購入者の多くがたぶんにぎやかしだから)が、又吉さんが薦めたからって、この2000円近くするSF小説買って読むんか?わかるんか?面白いんか?って思った。

短編集ですが、「もののあはれ」を電車の中で読んで、崩れ落ちそうになりました。
物語そのもの展開も目新しいものはまったくありませんが、この、“日本人にしかない世界観と終末感”みたいなものの美しさ清冽さに、脳天かちわられるくらい衝撃をうけ、それを書いたのが中国系アメリカ人(日本に住んだことがある人だが)ってことに、呆然とした次第。
これはまさに311後の日本を表している小説で、お父さんの最後の言葉に、「うわああああああああああああああああああああああっっっ」って本を持ったまま叫びそうになりました。
個人的に、中国の現代文学がかなり好きで色々読んでいますが、独特の視線があり、文章が詩的なものが多いように感じます。
ケン・リュウのSFもまるで詩を読んでいるような感じで、描かれる世界も、とても詩的な感じがしました。

この他今、「さよならを待つふたりのために」「Wonder」「寄港地のない船」を積んでいます。

別で、読書会用に読んだ本が2冊、勉強のために読んだ本が3冊ほどありますが、こちらは評論と取材本だったので、“がんばって読んだ”感が(笑)




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