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アニメとGAMEとマンガな日々
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限られた時間の中で ~きっと、星のせいじゃない



なんというか、久しぶりに見てよかったと、心から思える映画でした。
肺癌ステージ4のヘイゼルと、骨肉腫で片足を切断したオーガスタスの関わりを描いた物語です。

13歳で癌を発症したヘイゼルは、呼吸器を常時つけていなければならない状態で、階段の昇降にも息を切らす深刻な状態で、自分の命が長くないことは知っています。
十代の癌患者のセラピーワークで、オーガスタスはヘイゼルに出会い、惹かれ、そしてふたりは友達になります。

この映画には、死の存在が確実にあります。
本来だったら、十代の男の子と女の子の素敵な恋愛映画だったはずのものが、この映画においては、「死んで終わる」という大前提が存在してる。
なのに、なぜ、この映画はここまで明るく、どこまでも爽やかで、そして最後まで笑顔に満ちているのか。

最初にふたりが語り合うシーンで、「君のことを話して」と言ったオーガスタスにヘイゼルは、自分の癌について話します。
その話しを聞いた後、オーガスタスは「じゃあ、今度は君自身のことを聞かせてよ。何が好きとか、何にハマってるとか」と尋ねます。

私、このシーンで、うっかり泣いた。

病気の子供は、人生の主軸が病気になってしまうから、自分を語る時に、病気がまず先にくる。
明日死ぬかもしれない人に、「何が好き?何をする時が一番楽しい?」と尋ねる人はいません。
オーガスタスの言葉に、驚いて一瞬言葉を失うヘイゼルの姿がリアルでした。

日本にも、同じテーマで作られた映画がたくさんありますが、私はそのほとんど、ロケランかましたいくらい好きじゃありません。
ほとんどの映画が、ブルドーザーにひかれても傷一つ負わないような人達が、「恋人が死ぬってこんな感じ~」って妄想と想像にひたって、悲劇の主人公になった気分で作ったとしか思えないようなもので、正直、その“浸りっぷり”に虫唾が走るほどです。
愛する人が死ぬとわかって、雪とか地平線見える所で男が泣き叫ぶとか、「死にたくない」「私、あなたのために生きたい」と相手にすがりついて泣くとか、うんざりする。
(そういうのが大好きな人がいたら、申し訳ないが、、、)

この映画には、そういうセンチメンタルな、やたら情に訴えて「泣けるでしょー?」って盛り上がるものとか、まったくありません。
癌で眼球摘出で失明したオーガスタスの友人が、さっさと別れを告げてきた恋人に怒り狂って破壊の限りを尽くしたり、笑っちゃうような復讐したりするシーンや、ヘイゼルとオーガスタスがLineでやり取りするシーン、ふたりがふざけあうシーンなどなど、抱きしめたくなるような、笑顔いっぱいの暖かいシーンがたくさんありました。
ふたりが初めてベッドを共にする時、オーガスタスが「あの、僕の足はいきなり途中でなくなっちゃってて、けっこうリアルにグロいからびっくりしないで」ってすごいシリアスに言うと、ヘイゼルが笑って「何言ってるの」っていうシーン、すごく好き。

オーガスタスは、ヘイゼルがそう長く生きられないであろうことを知っててなお、彼女を好きになることをやめないし、彼女の笑顔を見くて、喜ぶ顔を見たくて一生懸命で、
ヘイゼルはそんな一直線なオーガスタスに心を開いていく。
ふたりは決して未来を語ることはないし、でも、今の自分たちを否定することもありません。
ヘイゼルもオーガスタスもその友達も、言いたいことはきっとたくさんあったはず。
でも、彼らは自分たちの人生に、自分たちが愛したものや人々に、笑顔を向けようとしていました。

あと十回くらい、この映画見たいです。
ヘイゼルとオーガスタスの笑顔、ずっと見ていたい。

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