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確かにそれは男の美学 ~ドライヴ

メタルギアの小島監督が絶賛していた映画、DVDで見ました。

スタントマンをしながら車の修理工をするドライバー“キット”は、もうひとつ、逃がし屋のプロ。
そのキットが、惚れた女性のために、命をなげうつ話です。

この映画、そのドライバーの過去も含めた詳細、いっさい描いてません。
実際なんという名前かもわからない。

わかるのは、彼が好意を持った隣の部屋に住む女性には子供がいて、夫は刑務所にいるということ。

物語は、その夫が戻ってきて、彼の淡い恋は終わりを告げるわけですが、妻と子供のためにまっとうに生きようとする夫が、脅迫されて犯罪に手を染めざるを得ない状況においこまれ、ドライバーは女と子供の幸せのために、自ら命を投げうつことになるってそんな感じ。

ドライバー、優男で、しかも不器用。
しかし、誠実さが見え隠れします。

子供をひとりで育てがんばっている女は、その彼の朴訥な優しさに心を許し、好意を持つに至るわけですが。

金がらみの犯罪のために、彼女の夫だけでなく、彼女や子供の命が狙われるってなった瞬間、ドライバーは豹変します。

タフで凶悪で、容赦ない男になる。
彼女たちのために、その犯罪をたくらんだ奴らをことごとく血の海に沈め、容赦なく命を奪っていきます。

そりゃもうこれ、かっこいいに尽きる。
クール!
タフ!!
男の中の男!!

……なんだけれども。

女の視点から見ると、これ、美学にならない。

ドライバーはたぶん、彼女とは性的な関係はなかったと思われます。

ものすごく熱いキスシーンがありますが、実はそれは、彼女の命を救うための行為で、その直後、ふたりの命を狙った男を叩きのめし、頭蓋骨が粉砕されるまで蹴り付けるという行為に及んでいます。
女はそれを見て、呆然と男のそばから離れる。

見ていて、「そりゃそうだろうな」と思いました。

一度だけ、ドライバーが「子供もつれて、いっしょに別の土地で暮らそう、金もある」と言うシーンがありますが、彼女は拒絶してます。

見ていて、「そりゃそうだろうな」と思いました。

これ、女視点で描いた映画だったら、殺しのシーンはいっさい女の目に触れず、彼女が命狙われた場面もスタイリッシュで、男は彼女を守ってラブラブシーンも満載、熱いエッチもロマンティックにあって、最後にはふたりはラブチューパラダイスって展開になったんだと思います。

ってか、それが女性的ノワールものの展開。

しかし、男の美学なこの映画は、もちろんだがそんなことにはならない。
ドライバーは、彼女に拒絶されても、「君たちといっしょにすごせた時間は自分にとって最高の時だった」とわざわざ伝え、それでも彼女たちのために命張る。

なんか書いてて、任侠か?任侠ものなのか?と、今思いました(笑)

最後は、男は悪者どもを叩きのめして(というか全面抹殺して)、いづこともなく去っていくわけですが、ここまでくると西部劇、あの名作「シェーン」を彷彿とさせます。

いや、「シェーン」まるごとだ!(笑)

血なまぐさいどころの話じゃない映画なので、そっち苦手な人には全然お薦めしませんが、絶賛の声高いのがよくわかる、ひじょうにかっこいい映画でした。

ホテルモスクワ、バラライカに心酔してるわたくしと致しましては、あそこで引いちゃった女性みて、気持ちはわかるが、「そこはともに銃をとって、貴様も戦え」と、「お前が違うっ!!」な気持ちで見ておりましたため、若干、ズレた感想になりました。

でも、久しぶりに真底かっこいい、男の美学な映画でありましたよ。


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