orb

アニメとGAMEとマンガな日々
MENU

あの日見た花の名前を僕たちはまだ知らない 感想

secret base ~君がくれたもの~ 【初回生産限定盤】secret base ~君がくれたもの~ 【初回生産限定盤】
(2011/04/27)
本間芽衣子(茅野愛衣)、安城鳴子(戸松遥) 他

商品詳細を見る

元旦、実家に帰り、妹の薦めで一気に全話見ました。
見てそのまま、自分の家に帰るという、とんでもない正月だったが、後悔はない!!(笑)

とても丁寧に作られていて、細かい演出や台詞に心配りこまやかで、目線や仕草、ふと見せる表情による表現が巧みという、私の大好きなタイプのアニメでした。
脱帽です。

設定がすごくいい。
小学生の頃の友達(一部の男子には好きだった女の子)の死をそれぞれに心の傷にもった子供たちが、高校1年生くらいの超多感でもっともわけわかんなくなってる歳になってからの話ってのがすごい。
全員、子供から大人へ、少女から女へ、少年から男へと変わる真っ只中の時。
それぞれの、子供っぽい思惑から発生したことが、ひとりの少女の死を結果的に招いてしまったという事実を、みんな心の痛み、傷としてもったまま、その難しい年頃を迎えています。

私はもうすっかり大人なので、彼らを見る視線はもう「子供を見る」視線になるためか、最初のところでだいたいの物語の展開を見抜いてしまいました。
でも逆に、だからこそ、彼らの抱えるせつなさ、つらさ、痛みがわかり、そのどうしようもなさ、力のなさ、まだ大人になっていない彼らのやるせなさが胸にせまり、何度も涙しました。
横で母がいっしょに見ていて、「これは子供はわからないでしょう」と言っていましたが、その通りと思います。

じんたん、好きだった少女の死、長く闘病続けていた母の死、受験の失敗と、それを「がんばれ、乗り越えろ」と安易に言うのは馬鹿な大人のすることです。
じんたんの父親が素晴らしく、引きこもった息子に何も言わず、ただ彼が立ち上がるのを静かに待っています。

じんたんにだけメンマが見えるのは、それなりの理由があったわけですが、メンマはメンマで心の残したものがあり、それを癒すのは仲良しだった友達の存在が必要でした。

人は本当に悲しい時、涙なんか出ません。
言葉も出ません。
心は巌のように固まり、言葉は凍り、時は止まります。

それが癒されるのがいつなのか、何によってなのかは、誰にも、本人にもわかりません。
時が癒すというのは嘘です。
本当の傷は、癒される時なんてありません。

泣けたのは、メンマが時々思わぬところでぽろぽろと涙をこぼすシーン。
それぞれに、大きな意味がちゃんとあって、はっとさせられました。

中盤からほとんど泣くことなく、最後のほうは大げさなセンチメンタル演出にちょっとシラけた部分もあったのですが、感動が薄れたのは実は、一番大きな傷を負って贖罪の人生をすでに歩んでいたぽっぽの部分を、あっさりスルーだったせいです。
一番大事な、一番重要な部分で、ここをがっつり描いていたら、ものすごい物語になっていたのにとひじょうに残念。
ぽっぽの行動をメンマがどう思っていたのか、そこを描くことで、メンマの自分の死に対する考えを明確に出来たのにと思います。
本当に惜しい、この部分。

すっかり大人な私は、あの後彼らがどうなるのか、これまたなんとなーく予測。

結局のところ、ゆきあつとアナルはつきあうことになるんじゃないかと。
このふたりの関係、「はちみつとクローバー」の山田と野宮の関係に近い。
ゆきあつは、アナルの計算のない、馬鹿正直なところに安心するのだろうし、アナルはたぶん、じんたんへの気持ちをとめることはないままで、ゆきあつはそういうアナルにこれまた癒されるんだと思われ。

つるこはかわいそうなくらい頭のよい子なので、いつかはきっと自分の気持ちにきちんとけじめつけて、新しい道を歩んでいくと思います。
おねーさんな私はつるこに言いたい。
「次に本当に好きな人が出来たら、たとえその恋がかなわなくても、きちんとまっすぐ、素直に好きと伝えなさい。やさしい気持ちで、その人に接しなさい」

じんたんは、メンマのことを忘れずに大人になり、普通に社会に出て、普通に恋愛し、普通にお父さんになっていくでしょう。

ぽっぽはきっとがんばるでしょう。
弱い自分の心を、叱咤しながらこれからも生きるでしょう。
弱い自分に負けそうになった時、メンマのあの最後の笑顔を思い出すと思います。
もしかしたら、メンマのことを一番たくさん思い出すのはぽっぽかもしれない。

実は一番泣けたのは、EDでした。

永遠に少女のままのメンマを前に、つることアナルは、すでに大人の階段上っています。
胸がふくらみ、生理がはじまり、男たちから性欲の対象である目で見られることになり、そして破瓜されていく。
言い方を変えれば少女が大人になるというは、ある意味汚れていく、ある意味血にまみれていくことでもあります。
つることアナルはちょうどその過渡期にあって、永久にその穢れを知らずに無垢でいられるメンマの存在は、まさに“花”だったと思います。
EDはふたりの気持ちを見せてくれているようで、見ていてせつなくて泣けました。

つることアナルに、いつかきっと、彼女たちを心から大事に思ってくれる誰かが現れますように。
彼女たちがその人に、昔好きだった男の子のこと、大事だった死んでしまった友達のことを話せる日がきますように。
スポンサーサイト

該当の記事は見つかりませんでした。

Leave a reply






管理者にだけ表示を許可する

Trackbacks

trackbackURL:http://orbyano.blog75.fc2.com/tb.php/3353-7ebc8959