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恋も結婚も必須じゃない、、、はありか? ~恋愛嫌い

恋愛嫌い (集英社文庫)恋愛嫌い (集英社文庫)
(2011/10/20)
平 安寿子

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平安寿子の文庫新刊です。
友人に薦められて以後、この作者の文庫新刊は全部買って読んでます。

世の中、恋と愛と結婚な話が主流で、世界の中心で愛叫びまくっちゃう人もあとをたちませんが、それとは別に、そういうものをとくに必須としていない話もけっこうあります。
今思いつく範囲でいえば、群ようこの小説や映画「かもめ食堂」に連なるシリーズもその系列。
支持する人も多いし、人気も高い作品が多いのは、恋と愛と結婚がないと生きていかれない…わけじゃないよって人もそれなりにいるからと思います。

んで、なんでこっちの部類の人たちがマイノリティになってるのかっていうと、全然自己主張なさらないからじゃないかと(笑)

で、この本のお話ですが、仕事も年齢も違う女性3人が、たまたま偶然ランチ友だってつながりで、それぞれの経験体験が描かれています。

初体験の相手と久しぶりに再会して、なんとなくいいよられた。
ネットで親しくなった相手と会ってみた。
成功してリッチになった男友達が、自分に好意をみせはじめた。
つきあっていた恋人と横取り結婚しやがった女友達が連絡よこした。
職場のイケメンから食事に誘われた。
……などなど。

一見すると、華麗に恋愛話に発展していきそうなネタなのですが、まったくさっぱりそういう気配はありません。

超リッチになった男友達が、ブランド物とかむやみに買って与えようとする。
でもそれはうれしくない。
なぜ、うれしくないのか、男は理解できない。
理解できないまま、「なぜうれしくないんだ」と怒る。
それは本当に、彼女のことを好きといえるのか?

さしたるきっかけもないのに、職場のイケメンに食事に誘われる。
はっきりと好意があると伝えられる。
でも、その言葉に由来することに覚えなく、その気持ちが本当であると信じられない。
なんでこの人、そんなことするのかな?という疑問が確固たる形で存在する。
理由のない好意は、果たして存在するのか?

自分の恋人だったはずの男と、いきなり結婚して音信不通になっていた女友達からの連絡。
「後悔してる。あなたにも幸せになってほしい」と訴える女友達に、シラける気持ち。
シラける気持ちを、女友達は理解できない。
そんな女友達を、彼女は理解できない。
理解できるのは、「だから私は、あの男とのつきあいが終わったんだ」という真実。

読んでいて、あちらこちらに、恋愛に発展する種がたくさんあって、思わず「え!別にそんなこと、いいじゃん!」とかって部分もあったりします。
するんだが、それはそれぞれのこだわりだったり、価値観だったりするから、その人にとってはすごく重要な部分と思う。
この本の女性たちはみな、そういう自分に時々いらいらしたり、「これでいいのかな」と思ったりしながらも、自身に選択にきっちり納得しているのが気持ちよいです。

すごく心に残った、恋人取って結婚しちゃった女友達との再会のエピソード。
女友達は、けっして悪い人でもないし、けっして嫌な人間でもありません。
でも、主人公に黙って、彼女の恋人と結婚しちゃって、その後音信不通にしてました。
恋人の男も、やっぱり事情説明も謝罪もないまま、いっしょに音信不通。
再会した主人公に女友達は、「私、ずっと彼が好きだった。でも、あなたがいたから、彼と何かしようなんて思っていなかった。こうなってしまったこと、あなたに悪いと思ってる。だからあなたに幸せになってほしい」と言います。
主人公、その言葉に「うへぇ」となりますが、私も彼女といっしょに「うげー」となりました。

一見、なんかきれいな言葉だけど、そもそも主人公に謝罪しておらん。
んで、なんでお前のために彼女が幸せにならなきゃいかんのや?と思うし、そもそもなんで彼女が幸せじゃないと決め付けてんだよ?って思いました。
さらに、本当に悪いと思ってたんなら、何がどうあろうと、人間、その選択はしません。

つまりは、その女友達は、自分が気持ちよく今あるために、主人公にいろいろ要求してるわけです。
なんちゅーえげつない女やねん。

ところがそこは平安寿子、その女友達をえげつなくも、いやらしくも書いていません。

タイトルが「恋愛嫌い」ってなってますが、彼女たちは恋愛が嫌いってわけじゃないと思います。
ただ、それが人生に必須というわけではない…という感じ。

最終的にひとり、結婚することになりますが、その流れもいかにも平安寿子で、思わずにやにや笑ってしまいました。

なんか「ああ……」みたいに感じる部分が多くて、ロマンス追求型じゃない人にありがちな展開やエピソード満載で、恐らくそっち系の人には納得する部分も多いんじゃないかと思いました。

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